夏野菜の収穫が終わった後、夏野菜の残渣の片づけと並行して、太陽熱養生を行います。太陽熱養生をすることで、畑にいる病原菌やセンチュウを駆除することができます。畑の土壌を太陽熱を利用して高温で消毒するので、雑草の種も死滅します。太陽熱養生をすることで、秋冬野菜を育てる準備が整います。
まず、夏野菜の残渣をハサミで細かく刻み、畝間に広げます。残渣の水分量が多いと、土に漉き込んだときに腐って嫌気性の菌が発生しやすくなるので、すぐに漉き込まず残渣を広げて太陽熱で水分を飛ばしておきます。残渣には野菜が育つための多くの栄養素を含んでいるので、野菜作りのために再利用しないともったいないです。ただし病気が出た場合は、残渣を漉き込むと土壌を汚染してしまうので、残念ですが再利用せず、圃外に破棄します。
残渣の水分が飛んだら、畝の中央に深さ10cm程度の溝を掘り、掘った溝に残渣を敷き詰めます。敷き詰めた残渣の、土壌微生物での分解をより加速させるため、残渣の上に米ぬかをかけます。さらに、微生物資材を残渣に振りかけ、残渣の分解を後押しします。微生物資材には、ホームセンターで購入したコーランネオを使いました。
次に残渣の上から土を被せ、軽く土をならしたら、苦土石灰をかけて軽く土にすき込みます。畝の形を整えて、じょうろで畝全体に水をたっぷりかけます。水の中に納豆菌や乳酸菌を溶かして畝にかければ、土壌微生物をさらに増やすことができます。
畝に水を十分にかけたら、透明のビニールマルチで畝を覆います。ビニールマルチは薄いので、破れないように2重か3重に重ねます。ビニールの四辺に土を被せ、ビニールマルチの中の水分が外に蒸発しないようにします。畝をビニールマルチで覆って、畝全体を太陽熱で蒸し焼きにするイメージです。
このまま数日置いて、ビニールマルチが水滴で曇っていれば、四辺にしっかり土が被さっている証拠です。まだまだ暑い日が続くようなので、3週間ほどこのまま様子を見ていきます。
コーランネオと米ぬか
